求道庵通信今月号 (第349号)

*往生と浄土について-(10)


★「浄土」の真理真実なる世界を知ることのできない凡夫ですが、真剣に耳を傾けたなら、浄土の側から「浄土」とはどのような世界であるのかを知らせてくれています。
私たちは「我」によって各人がそれぞれの世界を作り上げて、各人の世界に住んでおり、誰一人として同じ世界には住んでいません。
対して、「我」の取り払われた世界が「浄土」であり、一切平等の真実なる世界であり、本来の世界の相であるということ。ここには自他の区別は存在せず、 生死(しょうじ)の迷いも無いこと。
そして、「浄土」そのものがその真実の世界を知らせ、そこに凡夫を生まれさせる働きそのものであること。
この一切平等である真実の世界である「浄土」の相を知らせ、その「浄土」に「往生」させる働きが「南無阿弥陀仏」という仏であり名号なのです。