求道庵通信今月号 (第331号)
*安心について-(4)
★「安心」を求めながらも、私たちが「不安」をかかえてしまう原因は煩悩に有ります。
煩悩とは書いて字の如く、頭を煩わせ心を悩ませるという、私たちの心の姿です。
人間以外の動物は、人の種に一番近いといわれるチンパンジー(人と遺伝子情報が1.2%しか違わないそうです)であっても明日への心配は無いそうです。
ところが私たち人間は、明日どころか何年先の事までも心配して「不安」をかかえてしまい、「安心」することが出来ないものです。
戦国時代に生きた臨済宗の僧、快川紹喜禅師が述べたといわれる「心頭滅却すれば火もまた涼し」という境地、そして「今日は今日・明日は明日」として、何事にも囚われることなく「安心」して生きられたなら良いですが、出来るものでしょうか?